股関節疾患

主な疾患と当院の治療方針

専門知識を有した医師・理学療法士が診断から治療・復帰までトータルサポートします。

股関節とは

代表的な股関節疾患には下記のものがあります。

 

●股関節唇損傷
●寛骨臼形成不全
●変形性股関節症 など

 

 

当院においてはどの疾患においても、まずは保存加療を念頭において治療にあたります。

また、当院には股関節疾患に精通した理学療法士も多く在籍しており、骨形態や疼痛誘発肢位など様々な病態を把握しながら治療に取り組んでいきます。

そのほか、保存加療でも症状が改善しない場合は手術加療を考え、患者さまの疾患に向き合います。

 

上記疾患に対する主な術式は①股関節鏡手術 ②骨切り術 ③人工股関節手術となります。

症例により、どの疾患にどの術式が良いかを考慮して患者様にメリット・デメリットを説明したうえで手術術式を決定していきます。

①股関節鏡手術

FAI分類

FAI分類

関節鏡手術の中でも難易度の高い手術と考えられており、股関節鏡視下手術ができる施設は限られているのが現状です。

当院では股関節鏡手術の経験豊富な技術認定医である主治医により手術を行います(日本股関節学会 股関節鏡技術認定医:国内で19名(2019年時点))。主に大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI: Femoroacetabular impingement)により生じた股関節唇損傷に対して行われます。サッカー・ラグビー・野球などのスポーツ選手に多く、男性に多い傾向があります。診断には身体所見だけでなく通常の単純レントゲンとは異なる撮影方法(modified Dunn view)や股関節唇損傷を見逃さないように放射状撮影を追加したMRI、エコーガイド下股関節内ブロックなどの結果から総合的な判断で診断を行います。

 

そのため、FAI治療経験のある専門医に診断を受けることが重要です。

FAIには大腿骨側に骨膨隆部があるCAM type、寛骨臼側に骨性突出部があるPincer typeがあります。CAM typeにおいては膨隆部が大きいほど軟骨損傷を引き起こすリスクが高くなると報告されています。そのため治療時期が重要になります。

また、スポーツだけでなく日常生活動作において車の乗り降りで鼠径部痛を認めたり、ずれる感じや引っ掛かりを感じる場合も股関節唇損傷の可能性があります。股関節唇は股関節を安定化させるために重要です。

当院では股関節唇切除は行わず、可能な限り縫合術や再建術を用いて股関節唇を温存します。

 

また、軽度な寛骨臼形成不全(境界型寛骨臼形成不全)に対しても骨形態を評価の上、股関節鏡手術を行う場合もあります。その場合は股関節安定性に重要な役割を担う関節包による処置が大切になります。当院では最小限の関節包切開または十分な関節包縫縮術にて術後股関節不安定が生じないように処置を行います。形成不全の程度によっては関節鏡での対処は難しくなるため、診断・治療には注意が必要です。

 

その他の疾患としては良性腫瘍である滑膜性骨軟骨腫症があります。以前は大きく皮膚を切開して股関節を脱臼させて行う術式でしたが、関節鏡で低侵襲に行うことも可能になってきています。

股関節鏡手術での入院期間は約1週間程度です。

 

関節唇と軟骨の連結している部位の損傷

  • 正常股関節唇

    正常股関節唇

  • 股関節唇断裂

    股関節唇断裂

CAM type FAIによる股関節唇損傷例

  • 術前Cam(大腿骨膨隆部:矢頭)評価

     

    α角:Cam病変の大きさの指標

    (正常:50度未満)

    この症例ではα角72°であり、大きいCam病変を認める

  • 術後Cam(大腿骨膨隆部:矢頭)評価

     

    股関節鏡手術により

    正常範囲のα角にまで改善

    術後鼠径部痛も改善

  • 関節鏡所見:軟骨損傷を認める

    関節鏡所見:軟骨損傷を認める

  • 関節唇縫合

    関節唇縫合

  • 関節唇縫合にて関節唇安定化

    関節唇縫合にて関節唇安定化

②骨盤骨切り術

寛骨臼形成不全による不安定性が生じると、上記の股関節鏡手術適応ではなくなります。その場合は骨性に股関節安定性を得るために骨盤骨切り術が適応となります。

当院では手術侵襲や入院期間を考慮して、この手術が必要であると考えた場合は大学病院など関連施設へ紹介します。もちろん術後リハビリ加療は当院で可能です。

 

③人工股関節全置換術(THA:Total Hip Arthroplasty)

術前計画:3Dテンプレート

術前計画:3Dテンプレート

変形性股関節症や大腿骨頭壊死症などにより関節の変形が高度となり、痛みが日常生活動作に支障をきたす場合は人工股関節置換術が選択されます。

当院ではCT画像から骨形態を把握し、3Dテンプレートを用いて、骨の形状に適したサイズの人工関節や設置位置をあらかじめ計画し手術を行います。そのため正確な人工関節の設置が可能となります。また当院で採用しているアプローチは非筋切離型前外側アプローチ(ALS:Antero-Lateral Supine アプローチ)です。筋肉を直接切ることなく手術を行うことで、術後疼痛軽減や術後脱臼リスクを限りなく少なくする工夫をしています。

 

また出来る限り術後の痛みが少ないように、手術中にカクテル注射を用いています。これは手術中に痛みが出やすい部位に複数の鎮痛剤を混ぜた薬剤(カクテル)を注射することです。これにより術後患者さんの痛みを限りなく減らせることができます。当院では上記のような工夫を行い、出来るだけ痛みがない手術を目指しています。入院期間は約2週間で対応可能です。

 

人工関節は患者様にとって人生を共にする体の一部になります。そのため、手術を受けた病院で長い経過をみてもらうことは患者様にとっても重要です。それが安心にもつながります。気になる方はぜひクリニックを受診してください。

 

また変形性股関節症であっても、痛みではなく可動域制限のみの場合は、上述の股関節鏡手術で可動域を改善することは出来ます。しかし、将来的な軟骨損傷のリスクもあり十分な医師からの説明と理解が必要です。変形性股関節症に対する股関節鏡手術の適応については患者さん自身の骨形態や症状をみて関節鏡手術で出来ること・出来ないことを説明したうえで治療方針を決定します。気になる方はぜひ受診してください。

Medical treatment time

診療時間

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